うまいことWebDevelopperの自問自答について書いてくれてる。

私のフラストレーションの原因の多くは「作りたい時に、作りたいものが作れない」という問題に起因していた。受託プロジェクトに携わるWeb Developerであれば、目前のプロジェクトに淡々と集中して行かざるを得ず、たとえ不本意であってもオーダーにそったもの作らなければならない。 Webビジネスに深く関わる者として提案することはいくらでもできる。しかし、私個人がクライアントのビジネス・ディシジョンを肩代わりすることはできるはずもなく、結局不本意なものを作らざるを得ない状況はなくならない。現状、Webアプリケーションを自由に作りたければ自分のサービスを持つしかないのだ。

そこで考えた。「私は自分のサービスを持ちたいのか?」散々自問した結果得られた回答はNOだった。自分が思い描いているものを作るという喜びは他に変えがたい。しかし、それをやり遂げるにはそれなりにリスクを取って、金と時間、そして、やり遂げたいという強い意思が不可欠だ。残念ながら、私にはそのリスクをとる理由が見いだせなかった。なにより、私でなければ実現できない独自性を見いだすことができなった。

結局「私は何がやりたいのか」という普遍的な疑問へとたどり着く。その結果、自分の中に残った最後の課題は「Web上でどうやって金を稼ぐか」という身もふたもないものだった。

もっと突き詰めるならば、Webにどっぷり浸かってその可能性を見極めたい、という根源的な欲求に基づいている。しかしそれは職業になり得ない。そこで、Web上で生計を立てるという可能性を追求してみることにした。簡潔に表現すると、要するにWebにおけるビジネスモデルの発明ということになる。幸いなことに、現在私が就業している会社はまさにスタートアップであり、自分の動き方によっては、いかようにも会社に影響を与えることができる。短絡的に考えれば「起業」という方法を選択するのだろうが、自分で起業する前にまずここで自分のアイディアを検証してみることにした。

…と、ここまでがこれまでの軌跡。これから先、どんな未来が待っているのかさっぱりわからない。ひとつだけ確実に言えるのは、私が冷静に状況に対処するならば道はそれなりに開けている、ということ。あとは、どこまで自分がうまくやれるか、あるいは的確にがんばることができるかどうかだけが問題だ。