Google App Engine雑感。何でそんなことするのかGoogleのメリットが分からない。

定義しにくいWeb 3.0(単なるデータ、リンク、Ajaxよりもセマンティック、意味およびコンテクストに関係があるようだ)に向かう途上で、中核的なインフラストラクチャはエッジから中心部へと移動し始めている。そこには、AmazonSalesforce.com、Joyent、そして新しい「App Engine」を擁するGoogleといった企業が生息する。

 これをWeb 2.5と呼ぼう。Web 2.5ではPaaS(platform-as-a-service)プロバイダーのおかげで、開発者はウェブアプリケーションクラウド経由で作成し、ユーザーはそれらをいつでもどこでもウェブに接続した任意のデバイス上で消費することができる。つまり、これによってAmazonのJeff Bezos氏が「muck(泥仕事)」と呼ぶところの、サーバ、データベース、ストレージ、ネットワークの設定や保守といった無差別の重労働をしなくても済むようになるのだ。

  • 使いたいリソースを決める
  • 自ずととAmazonGoogleSalesforce.comか決まる
  • アプリをローカルで組んで
  • プロバイダで公開する

これまでは静的なコンテンツ(ホームページ)をみんなが作って、それを検索してた。
WEBアプリケーションも、表示されたHTMLページに広告を貼ってた。
これからは動的なWEBアプリケーションをみんなが作って、利用する。
プロバイダ側は何で儲けるのかな。
WEBアプリケーションがデータベースに集めた情報を利用するのかな。

しかし、こんなサービスを(リソース限定とはいえ)無料で出されてしまっては、ただでさえ不安定とか文句を言われているAmazon EC2はたいへんだし、一般のホスティング業者もたいへんだろうなあ。

Googleのリソースを使えるレンタルサーバ

Googleが自社で使っているような大規模展開が可能なサーバ+ミドルウェア群を、外部に提供するということ。まずはPythonGoogle自身も使っている各種ライブラリ、WebフレームワークDjango、を積んでの公開だが、他の言語にも対応していくらしい。

やはりGoogleというか、ディスク500MB、月500万PVまでは無料で使うことができる。ベータ中は無料アカウントのみ利用可能だが、実サービスに入ったら有料で上限を取り払える

500MB500万PVが無料。すげー。Python書いたことないけど。

The URL Fetch API

クローラーもあるみたい。これ使ってみたいな。

 MySQLとかPostgreSQLも用意されていないので、データベースはBigtableだけ。Bigtableはリレーショナルデータベースではないので、ほとんどのアプリケーションは、この辺を書き直す必要がありそう。

なるほど。他の環境には移せない。

だが、Googleの狙いは、単にこのプラットフォームで儲けることではないだろう。Googleの望みは、単純にインターネットをもっと豊かにすることにあるのではないか。それが、結局Googleの豊かさにつながるからだ。具体的には、インターネットが活発になればなるほど、充実したものになればなるほど儲かる仕組みをGoogleは持っている。広告だ。インターネットの成長がすなわち自社の成長につながる様に既になっているのだ。だから、インターネットに貢献することがすなわちGoogle自体のためにもなる。

まぁ普通に考えればそれですが。レンタルサーバ屋買収とかじゃだめなのかな。

GoogleがApp Engineの提供を通して考えていることは、専ら自社の開発者、またはその候補者の選出ではないかと思う。

Googleにサービスを売却することを最終目的地として想定するベンチャー企業が多いのは事実だから、ベンチャー企業は最初からGoogleインフラの上で動く先端的なサービスを作れば、10GBを超えた当たりでGoogleが買収してくれる、ということかもしれない。

こっちのほうが腑に落ちる。