ウェブサイトとは何か

ジョン前田氏に,テクノロジとデザインが融合する時代でウェブデザインはどう形を変えるのか,ウェブの本質とは何かについて話を聞いた

ジョン前田のウェブについての話が日本語で読めるよー。

岩城: たしかにウェブは進化の流れが激しいですが,今やコミュニケーション手段として重視されています。もう運営していない企業はないほどです。

前田: 企業とウェブという意味では,私はウェブデザインをファッションデザインに近いものと捉えています。情報を公開する人の思考,頭脳をファッション化したものです。脳(思考)の品格(ブランド)がこれからは問われます。

 1999年までのウェブデザインはグラフィックに近かったため見た目の評価に留まっていましたが,2000年以降はアイデンティティデザイン,つまりサイトのあり方そのものが評価の対象になりました。

ウェブデザインはファッションデザインという例え。新しい。
ファッションは趣味嗜好や考えが形になってる。
ウェブサイトも頭の中をどうあらわすかが問われている。
見た目からサイトのあり方が評価される。

岩城: コミュニティデザインという分野がまず先にあって,その中にウェブデザインが生まれるということ?

前田: ウェブデザインの次のステップはアイデンティティデザインと,コミュニティデザイン。そういう方向がいいでしょう。ウェブはそもそもテクノロジ。ゴールではないですよね。逆にコミュニティデザインの分野でウェブをうまく生かすことができます。

 また,新しいデザイン表現やファッションも,ウェブの新しい可能性を生かしている分野です。しかしそれは新しい分野,ということではない。場所と人間の新しいステップを意味します。そこには心理学も入ってくる,組織の構造論も入る,テクノロジも入る。デザインは,違った次元ではあるけども,入る。

 でも要素は一緒です。大切なのはoptimize(最適化),improve(改良),aesthetic(美感)。既存の分野を組み合わせて,それぞれのクオリティを上げることが重要ではないでしょうか。

コミュニケーションのためにウェブサイトがある。
ウェブサイトにはアイデンティティとコミュニケーションのデザインがある。


誰とどんなコミュニケーションをしたいか。
ウェブ制作はコミュニケーションの媒介者。